屋久島

6月、旅が続きます。行きたい所…今しか行けないところへ。ということで鹿児島県の屋久島へ、30年ほど前に学生の時に行って以来の二度目の旅。身軽に、ただただ島の空気を味わいたい、30年前に訪れた場所が今の自分はどう映るのか感じたい、単純な想いでした。JALさんのセールを利用させていただき、屋久島は日帰り旅をすることにしました。

1日目:帯広空港ー羽田空港ー鹿児島空港/空港ホテルで1泊

2日目:朝イチに鹿児島空港ー屋久島空港

車は借りず、バス1日乗車券で宮之浦港〜大川方面、紀元杉へ

最終便で屋久島空港ー鹿児島空港/空港ホテルで1泊

3日目:鹿児島空港ー羽田空港ー帯広空港

航空券のセールが無かったら、この度も成り立たなかったのですが…運よく予約できたので鹿児島ー屋久島へ日帰り旅です。さらに運よく鹿児島空港ホテルを全国旅行支援で予約できたので2割引プラス地域クーポン券もgetです。

鹿児島空港に着いたのは19時半頃。雨でした。三日間の天候はイマイチで大雨の予報も出ているほどの天気。もし屋久島へ飛べなければ鹿児島市内へバスで行って市内観光に変更も考えていました。

鹿児島空港、以前来たのはいつだったか…記憶にないくらい利用したことのない空港でした。3階に航空展示室「SORA STAGE」があるということで行ってみました。

予想していた以上でした、飛行機好きの方にはオススメです。

フライトシュミレーターもあった!夜遅くて終わっていたけど。

ひと通り見学、終始貸切でした。見終わってホテルへ。この日は温泉へ浸かって就寝。

大雨の心配をしていのに青空!!

晴れた!

屋久島空港行きは天候調査、出発前まで現地の天候状況を確認した上での出発になります。鹿児島空港は晴れていても屋久島が霧などの視界不良だとUターンか欠航になります。大丈夫!と思っても出発まで不安がつきまとう離島便です。でも、まぁ、飛ばなければ鹿児島市内観光するし…と楽観的な気持ちで待つのみ。

JACさんのATR72-600、プロペラ機です。

出発予定9:00、屋久島空港到着は9:30、乗りたいバスは9:44、それを逃すと次のバスは10:28です。小さな空港なので、定刻通りなら間に合うはず!と時計とバスの時刻表を眺めていましたが…9時過ぎても飛ばない。「出発準備に時間を要しています」というアナウンスがあるのみ。9:25頃ようやく出発、遅れの原因は「荷物の数量確認」とのことT_T    それでも欠航にならず、飛べただけでラッキーと考えよう。

30分遅れで到着、屋久島は雨。海岸線すぐのところにある滑走路、雲が低かったので無事に着けたことが有り難いです。

屋久島のバスは便数が多くはなく、19:00発のフライトまでに出来るだけ広範囲を周る作戦。しかも1日2便しかない紀元杉まで行きたい。

 

引用元:屋久島観光協会WEBサイト

屋久島観光協会さんのサイトに様々な地図やバス路線図があり、全てダウンロードできます。海外観光客の主要な言語の地図もあり、さすがです!

「合庁前」を起点に南側から西の終点「大川の滝」、反対の北側は「合庁前」から空港を経て西の終点「永田」、「合庁前」から島の中央(山頂)へ向かう紀元杉行き(1日に2便のみ、片道1時間!!)一番下にバスの時間と乗り継ぎを記録。

昔、宿泊した「いわさきホテル」、当時のまま!庭園を見渡せるガラス張りの壁と大きな屋久杉が記憶に残っていた。父に連れられて移動もお宿も全てお任せだった当時、飛行機代も宿泊代も合わせると決して安くはない旅だった。そんな旅をさせてもらったこと、当時ちゃんと感謝してたかな…当たり前のように連れてきてもらったような気がする。縄文杉まで登山したことは鮮明に記憶に残っている。改めて父に感謝の想いでした…。いわさきホテルから父へありがとうの想いを込めて画像とともにLINEメッセージ(30年も経て改めて感謝)。

いわさきホテルから逆方向のバスへのり合庁前で下車。近くの観光センターへ立ち寄り、スタッフの方と屋久島のこと暮らしのことなどお伺いして。そこから紀元杉行きの2便しかないバスへ。片道1時間!

バスはずっと細い登り坂を上っていきます。晴れていたら海がくっきり見えるのだけど、なかなか晴れず。終点に近づくと道は車1台分しか通れないくらい狭い。絶対に自分の運転技術では登ってこれなかった…公共バスで大正解でした。

終点「紀元杉」14:37着、出発は14:55。18分間の滞在です!

バスを降りて徒歩数分の紀元杉へ。気温は低いけど湿度は高め。木々の緑が濃いです。

屋久杉の周りに遊歩道があり、ぐるりと一周歩けます。縄文杉より小さいと言われながらも、この大きさと存在感、神様の宿る木まさに御神木です…。木の横に赤い服の女性がちょうど写っていて、木の大きさが感じられます。

紀元杉をじっくり拝見して再びバスへ。帰りも1時間かけて下山です。バスの車窓から山の斜面をよく見ると、本州ではありえないくらいの太い杉がけっこうある。噂では縄文杉よりも樹齢の長い木が山奥にあるのだとか…屋久島は本当に神秘的な島です。

バスで下山して「合庁前」から乗り換えて「宮之浦港」へ。

宮之浦港は小雨、大降りじゃなくて良かった。周辺を散歩していると世界遺産登録の碑がありました。1993年、日本初の世界自然遺産に登録。

港前のお土産物屋さんに立ち寄り、再びバスに乗って空港へ。一日中、ずーーっとバスに乗りつづけました。こんなに公共バスにお世話になった旅は初めてです、有り難いです。1日乗車券は2,000円ですが、おそらく通常運賃6,000〜7,000円分くらい乗ってる!

ちょうど紫陽花の時期でした。島内のあちこちで見ましたが、空港付近の紫陽花がとても綺麗で…

空港には低い雲、直前まで天候調査。大丈夫だろうと思っていても、最終便だし、もし着陸できず引き返されたら帰れない!…という一抹の不安がありましたが、無事に飛んできてくれて着陸、ホッとしました。

出発する頃には少し空が明るくなってきました。晴れることはなかったけれど、土砂降りにはならず、霧もなく、本当に有り難かったです。

機内の窓から山がくっきり見えました。飛行機が動き出し、景色が流れていくと「来て良かった」という気持ちと「ありがとう」の気持ちと、無事に終えた安堵感が広がりました。

上空に上がり、屋久島が後方へ見えなくなる頃、空が黄昏色になり、夕日が赤く色づき空の色が刻々と変わり…あまりに綺麗でずっとスマートフォンのカメラで撮り続けました。島巡りで雨だった分、上空で最高の贈り物をいただいた気持ちでした。「神さま、ありがとうございます!」心の奥から湧いてきました。

鹿児島市の上空へ入ると空も地もオレンジ色に染まっていました。

鹿児島空港へ到着して飛行機を降りると、空がオレンジ色に染まっていました。上空から見ると、あんな風に見えるのだと初体験でした。

屋久島、日帰りの旅、バスで巡る旅、紀元杉、素敵な旅でした。30年前と変わらないところ、新しく感動したところ色々。普段は思うことのない想いが蘇りました。

この日も鹿児島空港ホテル泊。

翌日、鹿児島空港から羽田空港へ。鹿児島空港での待ち時間に聞いたアナウンス、屋久島行きの便「鹿児島空港か福岡空港へ引き返す可能性があります」…って。福岡空港?!屋久島へ行こうとして福岡空港に行ったら大変!!!  だけど、他の空港に降りれなければそれしかない、離島の旅はそういうものなのだと知りました。

羽田空港で乗り継ぎ、最終便で帯広へ。

無事に帰れて感謝感謝の鹿児島ー屋久島旅でした。

〈備忘録〉

バスの1日乗車券:2,000円/屋久島交通のみ。

屋久島空港10:00着ー10:28空港発のバスで大川の滝方面「いわさきホテル」11:12着ー折り返して反対方面行き11:30発に乗り「合庁前」12:07着ー「合庁前」13:30発に乗り「紀元杉」14:37着ー折り返して「紀元杉」14:55発に乗り「合庁前」で乗り換え16:32発に乗り「宮之浦港」17:04着ー折り返し「宮之浦港」17:25発で「空港」17:48着ー屋久島空港発19:00発 JAC最終便