デメルは、日本ではチョコレートメインのお菓子屋さんだと思っていた。
クッキーや、ドイツ風のケーキも見かけるな〜くらいしか思っていなくて。
いざウィーンの本店へ。
賑やかな通りに面していて、オープンテラスのカフェが。

店内にはカフェ待ちの人と、レジ待ちの人でかなり混雑…。
入ったすぐのところには、メインのザッハトルテが様々なサイズで山積みに。その奥のスペースにはチョコレート然り、クッキーやジャム、すみれの砂糖漬け、薄いパイの焼き菓子、キャンディ…驚くほど沢山の種類のお菓子!
しかも、どのパッケージも素敵。(慌てて撮ったらピンボケ!)


とりあえず色々買ってみた。
ザッハトルテ、クッキー、すみれの砂糖漬け、ジャム、生ケーキを数個。
まずザッハトルテ。4号の小さいものだけど木箱入り、丁寧な包装はさすが。
1個(4号)、16.50ユーロ。

中身は、やはり乾燥めの密度高いチョコレートのスポンジ生地に、杏ジャムが塗ってあって、その外側をチョコアイシング(というより、ココアアイシングというのか、砂糖のシャリシャリ感が出るほどの甘くて重いコーティグ)がかけてある。2週間くらい日持ちするのはいいんだけど…やはり甘すぎて食べにくい。。
すみれの砂糖漬け。直径10cmほどの小さな箱だけど、凝った仕様でとても素敵。アンティーク好きにはたまらない色合いとデザイン。
1個、18ユーロ。やはり作りのに手間がかかるのでしょうね。

かわいいし、ケーキのトッピングにも良いのだけど、やっぱりお味が……笑
そしてクッキー。180g入りで18.30ユーロ。

老舗、王室御用達のお菓子屋さん、そのクッキーとしては妥当な価格かなとも思うのですが、紙の容器に透明フィルム。せめて紙の箱入りだと嬉しいのだけど。。
中身は、右からチョコレートをサンドしたクッキー、口溶けの良いのポルボロンのようなクッキー、チョコレートのミニケーキ、マジパンで作ったサクランボ、フロランタンのようなキャラメルとナッツのクッキー。どれも重くて、数個で満足できるような感じ。
日本まで運ぼうと思ったけど、壊れやすいので挫折。数日かけてホテルで完食!

日本のお店でケーキも見かけたけど、チョコレートの小ぶりのものが多かった気が。
本店ではおおぶりのカットケーキが主流。3つ購入。どれも1個4.5ユーロ。

チョコレートケーキは、生チョコを食べているような濃厚めのもの。でもザッハトルテより軽い生地で美味しい。
バタークリームのケーキは、上面の模様がきれいで買ったけど、バタークリームがイマイチ合わなくて、くどかった…。
最後のガトーバスクのような…クッキー生地に三層のフィリング入りのケーキ。重量感がすごい。上から、りんごとシナモン、中間がスパイス入りの生地、下がケシの実のペースト入り生地。一週間くらいかけて食べれそうなおおぶりサイズ。
日本では価格に見合わないのか、この手のケーキは見かけないから、本店ならではの味? 他にも10種類くらいあったけど、日本のショートケーキや軽いクリームをのせたものはなくて、どれもずっしり重め。クリーム系かなと思っても、生クリームではなくカスタードクリームをどっさり…という印象。気候風土なのか、お国柄なのか、生ケーキの違いが面白い。
最後にジャム。106g入りで5.5ユーロ。パッケージが素敵なのでお土産に数個。

ジャムのラベルシールってコート紙が多いけど、マットな紙にアンティークな色調、金の箔押しというコダワリはさすが。小さな瓶だけど、こういうラベルが貼ってあるだけでグンと高級感が増してくる。裏面の表示ラベルの色もくすんだ朱色と緑色のインク。微妙な色合い。墨一色が多い中で、このラベルに惚れぼれ。
王室御用達の老舗菓子店のプライドも感じつつ、観光客でごったがえしているお店を地元の人々にはどう映っているのだろう。私も観光・物見湯山の一人だけど…。スロウであってほしい場所であっても人気が出ると人が押し寄せる。仕方ないけど、どうしたら良い場所をキープできるのだろう…そんなこともふと思ってしまった。
何はともあれ、デメル本店、楽しみました!