菓音は店舗を持たない、小さな工房です。
ご注文いただいてから作って、個人様へ発送、もしくは店舗様へ卸しをしています。
でも、WEB上にも印刷物にも簡単にしかアナウンスしていないので、
工房へ来ていただくかたもいらっしゃって、そのたびに申し訳なく思うこともしばしば…。
東京からご家族で十勝旅行されて、工房へ来て下さった方、
道内から住所を頼りに来て下さった方、本当にごめんなさい。
一人で作って発送をしているため、お客様の応対に手が回らないという理由もあるのですが、
それ以前に、できるだけ費用を抑えて開業を…と、帯広の町はずれの古いマンションで、
菓子製造業の営業許可を取得して、焼き菓子を作っています。
お客様をお迎えして商品を見ていただきたい気持ちはあるのですが、
そういった作りになっていないこともあって、申し訳なくも入口でお詫びしている状況です。
開業からもう一年半…いえ、まだ一年半?
バイヤーとして原材料やお菓子を沢山見て、ギフト商品の企画開発にも携わった経験上、
お菓子屋さんでの経験がなくても、何回でも失敗繰り返してでも作れば、
きっとモノづくりはできる、と信じて、少しずつ形にしてきました。
まだ完成形には遠いけれど、十勝の素材を伝えられることに加え、
「心がほっと温まる」「贈ることで笑顔が生まれる」と言っていただけることが嬉しくて、
この方向でやっていけば大丈夫、と思えるようになりました。
今の場所では、十勝を伝えられないという気持ちが強くなり、
昨年からずっと次の工房の場所を探して1年余り、ようやく見つけました。
新しい工房の場所。
帯広市岩内町というところにある、小さな家。
目の前には広大な十勝のロケーションと、遠くには芽室岳などの山々が見える場所。
ちゃんと水道水が引いてあり、菓子製造として営業しても問題ない場所。
(十勝は農地保護のため、農地を購入しても商業用地への地目変更が難しいのです!)
小さな家を、どんな風に手直しして、どんな工房にするか思案中です。
来年春先に移転予定です。
でも…新たしい工房も、店舗展開はせずに工房だけの予定で、
気ままに、月に一度くらい、この日曜日はプリンだけ、とかシュークリームだけ、とか、
ベリーの季節には、近所のベリー園さんの摘みたて木いちごのケーキを限定で、とか、
売ってみたいななんて想いもあります。
どんな菓音になっていくか…、これを読んで下さった方も、一緒にワクワクしてもらえるような場所、
創っていきたいなと思います。
携帯から撮ったので、つたない画像ですが新たしい工房になる家。



北欧風のデッキつきの家で、大きな窓からは外の景色がよく見えます。
右は家の近くの小麦畑。見渡す限り畑です。
時折、工房の改装の様子や、見える景色をお伝えしていきたいなと思います。