北と南の気候変動

楽しい旅の思い出話し・・・と思いながら、あまり嬉しくない話題、気候変動について少しばかり。

 

石垣島でシュノーケルを体験。石垣島で出迎えてくれたスタッフの方々とともに、大きなボートで沖へ。遠浅の海底は海面から見えるくらい透明で綺麗で、水の色もエメラルドグリーン。ほんとうに美しい海。

シュノーケルでプカプカ浮きながら、海底を眺めて熱帯魚を戯れる、貴重な体験です。・・・でも、少しだけ残念だったのがサンゴの白化現象。

 

この部分は観光面を考えるとあまりクローズアップしてはならないと思いながら、触れずにはいられないので言葉をできるだけ選んで書きたいと思います。

 

昨年の台風、北海道にも大きな被害が出ました。台風がこないはずの十勝を4つも台風が通過し、所により住宅地も工場も畑も牧場も大きな被害を受けました。今だに復旧していないところもあります。工房の近くの橋も3箇所が未だに通行止めです。

「こんな天候は初めて」という言葉は聞き飽きるくらい最近よく耳にします。農業・酪農王国の十勝は自然と生きる地域でもあり、気候変動は全てに影響を与える大変なことなのです。

その台風、北海道に多く襲来した分、普段来るはずの石垣島を含む南方には来なかったのだそう。台風が来ないことは嬉しいのではなく自然には大きな影響が出てしまうとのこと。(報道されていたと思いますが、情報収集を怠っていました、すみません・・)

 

台風が真っ先に通過する南方の島々はサンゴ礁に囲まれています。サンゴ礁が育つ環境が整っていることのひとつに「台風が海水をかき回して、温まる海水温度を下げてくれる」という働きがあります。しかし、台風が来ないと海水がかき回されずに海水温が上昇してサンゴが白化してしまうのです。

白化が死滅ということではないと地元の方から聞きましたが、今のいわば仮死状態から戻るには5~10年、そこで回復できなければ死滅してしまうことも、とのこと。

シュノーケルを体験した石垣島でも、グラスボートで海底を見た竹富島でも、同じことを言われました。

 

WEB上の情報をざっと拝見すると、気候変動とともにサンゴの白化現象がみられるが、昨年の台風が来なかった影響は大きく、所により9割以上も白化し回復が難しいかもしれない地域もある、とのこと。

気候変動の影響を感じて何とも言えないもどかしい気持ちになりました。北海道で昨年感じた大変さ、南では全く逆の気候で大変なことになっていたのだと。

 

自然を人間がどうこうできることではありません。その自然が観光資源になっている北海道と沖縄と島々。大変なことだと思います。

でも、この美しい海が変わらないことを心から願うばかりです。

 

サンゴの白化はありますが、熱帯魚は変わらず美しく可愛らしいです。南国の島の空気や食はどれも素晴らしいものです。私自身もまた行きたいと心から思った南の島、石垣島・竹富島でした。

 

ちなみに今年は台風の当たり年かも、という噂。

島唄の「でいごの花が咲き、風を呼び嵐が来た」の歌詞のとおり、でいごの花が沢山咲くと台風が多いのだそう。不思議ですね。

で、今年は石垣島周辺では2月頃(少し早めらしい)にはでいごの花が咲き、3月頃まで沢山咲いていたのだそうです。台風が多いとそれはそれで大変とのことですが、サンゴのことを考えるとホッとする情報でもありました。

 

竹富島は石垣島から高速船で15分くらい。周囲9kmのこじんまりとした島、昔ながらの家々が保存されていてのんびり散策できます。