「自然」カテゴリーアーカイブ

菓音の夏の過ごし方

十勝、帯広は初夏の陽気、晴れた日はフェーン現象で一気に30℃近くなり、曇って肌寒い日の朝は10℃ほど。6月のこの時期は気温の振れ幅が広いです^^;

十勝菓子工房 菓音という屋号で製菓業をはじめて10年、それまでお菓子作りは趣味程度、販路も技術もゼロからよくここまできたなぁと思うこともしばしば。開業当初に百貨店のバイヤーさんに出会い、育てていただいて今があります。その流れで首都圏の百貨店さんへの卸と地元ホテルさんのブライダル仕事でほぼ一年がすぎてゆきます。

そんな一年にも波があり、繁忙期は冬。クリスマスギフトの製作からバレンタイン、ホワイトデイ、4月のご贈答シーズンを終えると仕事が落ち着きます。お中元ギフトから退いて6年ほど経ち、季節労働者と自認するほど冬と夏の差が大きくなりました。

経営者目線でみると「リスク分散」を考え夏場にもう少しお仕事を作るべきなのですが、小規模一人製造なので自分ペースで仕事を組み、夏場は自分のための時間を過ごそう!と。そして2016〜2018年はチェコへ伝統菓子の研究へ赴き、2019年にはモスクワで開催される外務省主催のPRイベントに参加、もっと海外を知り活動したい!と思いました。が、2020年はコロナ禍で全て白紙。海外はおろか国内の移動も制限される日々でした。

そんな2020年に続き、2021年も静かな夏を過ごしています。

工房は河川敷に面していて借景、小さな川がありますがその先に札内川という大きな川が流れています。広い河川敷にはたまーに気球が降りてくることもあります。

昨年の写真ですが…6月初旬の田園風景。工房は帯広市内にありますが、車で20分ほど走るとこのような風景が広がります。

空が広い!

神戸在住時、バイヤー業で北海道へ来た頃は「住むことはできないなぁ」と思っていたのに、いまでは「モノづくり」にも「暮らす」にも最高の場所になっています。ありがたいことです。ご縁にも今ここに暮らせることにも、全てに。

海外渡航は来年も怪しく、当面国内でできることを考えながら、製菓業以外にも学びたいことを見つけて只今勉強中です。講習会がオンラインになったりしますが環境の変化に合わせ柔軟に…。

今できること、昨年新たに制作したWEBサイトの方も少し見直して行きます。レンタルしているサーバーがバージョンアップしてデータ移行やら何やら…アナログな私にはサッパリで、お世話してくださる会社の担当さんに助けられ、感謝しながら夏場に少し手直しして行きます。

たまにご覧いただけたら嬉しいです、KANONのサイト。以下クリックするとサイトへ。

Art Food KANON

然別湖のアイスコタンへ

3月、十勝・帯広はまだ雪の中ですが、日中はプラスの気温、日差しも春らしくなってきました。ホワイトデイまであと2週間、伊勢丹さんのオンライン・ホワイトデーと三越日本橋さんの店頭イベントの制作が続きます。

…そんな中ですが、制作合間の息抜きに日帰り旅をしてきました。2月28日は菓音の創業日ということもあって、以前から行きたかった然別湖(しかりべつこ)コタンへ。冬の凍った湖上に氷で作ったブロックを積み上げて作るイグルー、アイスバーやチャペル、露天風呂まである冬だけのコタン(アイヌ語で集落)です。

 

十勝の北部にある然別湖、標高800m、周囲14kmの湖、冬になると表面が凍ります。氷の厚さは40〜50cm(場所により異なる)くらいあるのだそう。入り口で検温と連絡先を記録して入場。入り口付近にアイスバーがあります。

 

建物の外観やバーらしき所を撮るのを忘れましたが、ステージのようになっている正面の氷のデザインがあまりに美しくてしばし見とれました。ホント圧巻です。

 

アイスバーに併設のスペースに透明氷の小さなイグルーが。光が当たって幻想的。もう一枚の写真はチャペル。氷の使い方、デザインが素晴らしくて本当に綺麗でした。

 

スノーモービルで湖上を走ることもできます。期間中、スタンプラリーが開催されていて会場6箇所にある暗号を読み解く、というもの。正解したら村民証を授与されます。然別湖のホテルの温泉が半額だったりアクティビティの割引があったりとお得。もし行かれる方がいらしたら参加してみてください。

隠れた名物?のベーグルのフレンチトースト。ネイチャーセンター2Fのカフェ、湖が一望できます。フレンチトーストは見た目以上のボリューム、中まで卵液がしっかり浸っていて、バターたっぷり、底部分はカリカリ、中はふっくらモチモチしっとりでした。ソフトクリーム付きで、熱々のトーストの合間に冷たいソフトは絶品。久々に美味しい逸品をいただきました。

雪山の運転は怖いので、往復ともに路線バスを利用。帯広駅から然別湖まで約100分、行きは貸切、帰りは一人だけ乗り合わせ、勿体無いやら有難いやら…。お陰で車窓風景をのんびり堪能できました。

 

黄昏時の十勝、雪の中の青い世界。寒いけれど美しい季節です。

然別湖コタン、1980年から始まり今年40周年、記念すべき年ですがコロナもあって人はまばら。勿体無いけれど、密にならずゆっくり見学できました。今年は3月21日までの開催。安全確保の上で、十勝の素敵なイベントへ訪れる方が少しだけ増えたら嬉しいな…。

*然別湖コタン(十勝、鹿追町観光協会のサイト)

十勝、帯広のラズベリー最盛期です

帯広市の南部にある「ときいろファーム」さん。化学合成農薬・化学肥料は使用せず、10種類ほどのラズベリーと、ハスカップにブルーベリー、カシスなどを栽培しているベリー農園さんです。ラズベリーの種類による違いは本当に驚きです、大粒のもの、酸味の強いもの、粘りっけのあるものなど、食用向きと加工向き、さらに栽培しやすいもの、美味しいけど栽培しにくいもの、研究熱心な鴇崎さんの育てるラズベリーは本当に素晴らしいです。

赤だけでなく黄色と黒(写真はないけど)も栽培されています。

 

ラズベリーは本当にデリケートな果実。手で丁寧に摘み取り、集めたものを選別、すぐに冷凍します。

 

摘み取った真っ赤に熟れたラズベリーは壮観。味も素晴らしいです。

ほぼ同じ時期にカシスとブルーベリーが色づき始めます。収穫最盛期、早朝からの摘み取り作業、肉体労働は本当に大変。美味しい果実の背景にある農園さんの努力、尊敬と感謝と。いつも有難うございます。

 

十勝のハスカップ

ハスカップ、7月中旬に色づく紫色の小さな果実。20年くらい前は酸っぱくて生では食べられず、ジャムなどに加工して食べるのが一般的でしたが、今は品種改良が進んで生でも美味しくいただけるようになりました。すごい進化だと思います…昔の味を知っている身としては…。

帯広市内にある「ときいろファーム」さん、化学合成農薬・化学肥料は使用せずにハスカップをはじめ、ラズベリーやブルーベリーを栽培してる農家さんで製菓業者としてお世話になっています。

今年もハスカップの収穫、すべて手摘みです。実が柔らかいので、そっと指で摘んで一粒一粒とり、カゴに入れていきます。5〜6種類のハスカップを栽培されていて、種類によって実の形も味も違うし、同じ種類でも場所によって実の状態が変わります。でも、どれも本当に美味しい。酸味は強いけど、そのままでも十分に味わえる美味しさです。

 

枝にたくさん実っている状態での収穫は短時間でたくさん摘めます。3時間半で7kg!ハスカップの木は2mくらいだけど上から下まで実っているので、無意識のうちに屈伸運動をしている感じ。作業後、一気に足腰にきます(^^;)

収穫後はすぐに冷凍庫へ。ジャムにするかチーズケーキに焼き込むか…思案中。

7月末になるとラズベリーが収穫期を迎えます。こちらも楽しみ。足腰鍛えて再び収穫しに来なくては。

 

 

 

 

巣ごもり明け、初夏の十勝

前の投稿は4月25日、もう一ヶ月以上経っての更新です。この一ヶ月間、本当に色々な過ごし方、今までと違う過ごし方をされた方が多かったと思います。お仕事により本当に大変な方もいらっしゃったと思います、一日も早く日常に戻ることを願っています。

十勝、帯広は人口密度が少ないことと車移動、イベントは中止、自粛下もスーパーマーケットはそれほど混雑せず、潜在的に感染する恐れは低かったと思われます。これから夏へ向けて人の移動が増えてくると思うので状況は変わるかもしれませんが、観光・宿泊業、飲食店さんに活気が戻ることを願っています。

そして十勝菓子工房 菓音は3月末頃に繁忙期が終わり、大きなお仕事はなく毎月国内外への出張を予定していたものが全て流れて、帯広で巣ごもり生活をしておりました。緊急事態宣言下で高島屋さんのオンライン母の日ギフトを製作したり、個人様のギフトをお作りしたり、時間に余裕ができた分、じっくり作る楽しみを味わいました。あとは家の中の整理をしてみたり。のどかな時間でした。

緊急事態宣言が全て解除になりホッと一息ですが、帯広での私の暮らしはあまり変わらず。仕事がもともと少ないこの時期、今後の仕事をじっくり考えつつ十勝をゆるりと一人ドライブして自然を味わっています。

5月末の今時期、畑で目が出たばかりの緑のラインが本当に綺麗。まさに畑アートです。

帯広市内に菜の花の畑があります。陽が当たって黄金色に輝く畑は圧巻、菜の花の香りは少し独特。あたり一面、むせるほど強い香りが漂っています。

これを書いている5月31日は、帯広30℃の真夏日予報。昨日は31℃まで上がり、いきなりの夏の陽気でした。でも、昨年の5/28は帯広39℃を記録して全国ニュースになった日…この時期はフェーン現象によって一気に気温が上がります。異常気象っぽいですが、毎年恒例の気候になりそうです。