「沖縄離島の旅」カテゴリーアーカイブ

竹富島の暮らし

石垣島から高速船で10分、周囲9kmの南の島。人口365人!(2016年)、訪れる観光客は人口の何倍なのだろう?!というくらいコジンマリとしていながら素敵な島。

集落にはカフェや食堂があり水牛観光があり、海岸には星野リゾートを始めとするホテルも。

 

美しいビーチを歩き、集落でかき氷を食べながら、ふと「ここの暮らしはどんなんだろう?」と思った。石垣島の台風とともにある暮らしの衝撃もそうだけど、島の暮らしは想像できないことも多々。

そんなんでカフェや港のお土産屋さんでそれとなく聞いてみた竹富島の暮らし。

一番衝撃を受けたのは生活インフラ。田舎と言われる十勝でも当たり前の水・電気・ゴミ処理だけど、やっぱり違った竹富島の生活事情!

水と電気は石垣島から、ゴミは可燃物は島の中で分別して焼却か埋立(堆肥)、リサイクルゴミは西表島の施設へ。…って聞くと「ふ〜ん」という感じかもしれませんが大変なことです。

 

石垣島から竹富島へ、海底に送水管を通して水道が整備されたのは1976年のことらしい。それ以前は地下水(井戸)を使用していたのだとか。電気も石垣島から送電している。

ゴミは首都圏なら決まった日にゴミを出せば収集してくれる。けれど、竹富島では生ゴミは堆肥にするし、可燃物(紙モノとか)は島内の施設で焼却、リサイクルゴミに至っては西表島のリサイクル施設で処理するのだそう。しかも、各島のゴミを石垣島へ集めてから西表島へ移送するらしく、送料の高コストが問題とのこと。

(リサイクルゴミ移送についてはWEB情報を拝見)

 

菓音の工房のある帯広市岩内町は、山林地(市街地ではない)だけど電気はすぐに引けるし、水道もメインの水道管から300m引いている。浄化槽を設置しているけど管理会社を頼れば問題ない。ゴミも集積所に出せば有料で処理してくれる。

それでも首都圏と比べると不便だわ〜と思っていたけど、竹富島の暮らしを聞いていたらイヤイヤ全然便利だわ、、、と思い直してしまった。

 

それともう一つ、荷物配達や郵便のこと。

荷物や郵便は高速船で運ばれる。高速船に乗るときに、実際に積み下ろしているのを見かけた。高速船は毎日運行しているから、天候による欠航がない限りは荷物の調達や石垣島への買出しは可能ということになる。(でも台風などで数日欠航になることも…)

竹富島に小さなお店はあるけれど、コンビニエンスストアは勿論ショッピングモールはない。それが良い所でもある。

昔、通販会社に在職時、「一部離島へのお届けはできません」という一文を必ずカタログに記載していた。当時は何故?とか考えなかったけど、島の高速船物流を見て「こういうことか」と納得。賞味期限の短い冷蔵品や冷凍モノは送れない。それ以前に送料が高くなる。

話題がそれたけど、竹富島を始め沖縄の島々へ荷物を送るとはそういうことなのだ。

 

長々と書いてしまったけど、どんな処でも住めば都。竹富島は2000年くらいから人口が微増しているのだそう。観光需要で島に住む人が増えたのか、島暮らしをしたくて移住したのかは定かではないけれど「島の人間らしい暮らし」「自然と近い暮らし」はかけがえのないものだと思う。

 

竹富島のコンドイ浜と集落。

 

 

石垣島と台風

沖縄と島々の旅を少し書こうと思ったところが長文のつぶやきに…。

台風とサンゴのことや、石垣島・小浜島・竹富島で聞いた島の暮らし、もう衝撃を受けることばかり。北海道も大きな島といえば島ですが、それとは全然違う南の島暮らしにビックリでした。

 

石垣島は台風が来ると仕事も学校も休みになるのだそう。台風の予報が出ると、数日分の食料と水、それにDVDをゲットして家の雨戸(木戸)閉めて篭る。台風は最大で風速80kmにもなるそうで絶対外出禁止。そもそも歩けないし危ないから外へ出れないとのこと。

北海道の十勝は雪やマイナス20℃以下でも休みになることはないし、豪雪地帯で休校とか通行止めのニュースはたまに聞くけど、頻繁ではない。

けれど、石垣島では台風で全てが止まる。それってスゴイ。観光客も足止め、もしくは島に来れない。

小浜島のリゾートホテルでは、台風の予報が出るとお客様全てに電話で延泊可能か、もしくはキャンセルか確認するのだそう。観光への影響も心配だけど、その台風とともにある営みが当たり前ということに驚かされる。

 

台風が来ないことでサンゴの白化現象は心配だけど、台風が来すぎるのも大変。石垣島他、南の島々の「台風とともにある暮らし」、関心しきりでした。

 

小浜島は石垣島から高速船で約25分。小浜島はNHK朝ドラ「ちゅらさん」で撮影された家があります。歴史的建造物ですが個人様の家ということで入れません。

島には所々にヤギがいます。ペットが多いと聞いたけど中には家畜も・・・?

小浜島の西海岸。目の前2km先には西表島。美しい砂浜、海水の透明度も抜群。写真の足、ワタクシの足ではありません(^^;)

 

北と南の気候変動

楽しい旅の思い出話し・・・と思いながら、あまり嬉しくない話題、気候変動について少しばかり。

 

石垣島でシュノーケルを体験。石垣島で出迎えてくれたスタッフの方々とともに、大きなボートで沖へ。遠浅の海底は海面から見えるくらい透明で綺麗で、水の色もエメラルドグリーン。ほんとうに美しい海。

シュノーケルでプカプカ浮きながら、海底を眺めて熱帯魚を戯れる、貴重な体験です。・・・でも、少しだけ残念だったのがサンゴの白化現象。

 

この部分は観光面を考えるとあまりクローズアップしてはならないと思いながら、触れずにはいられないので言葉をできるだけ選んで書きたいと思います。

 

昨年の台風、北海道にも大きな被害が出ました。台風がこないはずの十勝を4つも台風が通過し、所により住宅地も工場も畑も牧場も大きな被害を受けました。今だに復旧していないところもあります。工房の近くの橋も3箇所が未だに通行止めです。

「こんな天候は初めて」という言葉は聞き飽きるくらい最近よく耳にします。農業・酪農王国の十勝は自然と生きる地域でもあり、気候変動は全てに影響を与える大変なことなのです。

その台風、北海道に多く襲来した分、普段来るはずの石垣島を含む南方には来なかったのだそう。台風が来ないことは嬉しいのではなく自然には大きな影響が出てしまうとのこと。(報道されていたと思いますが、情報収集を怠っていました、すみません・・)

 

台風が真っ先に通過する南方の島々はサンゴ礁に囲まれています。サンゴ礁が育つ環境が整っていることのひとつに「台風が海水をかき回して、温まる海水温度を下げてくれる」という働きがあります。しかし、台風が来ないと海水がかき回されずに海水温が上昇してサンゴが白化してしまうのです。

白化が死滅ということではないと地元の方から聞きましたが、今のいわば仮死状態から戻るには5~10年、そこで回復できなければ死滅してしまうことも、とのこと。

シュノーケルを体験した石垣島でも、グラスボートで海底を見た竹富島でも、同じことを言われました。

 

WEB上の情報をざっと拝見すると、気候変動とともにサンゴの白化現象がみられるが、昨年の台風が来なかった影響は大きく、所により9割以上も白化し回復が難しいかもしれない地域もある、とのこと。

気候変動の影響を感じて何とも言えないもどかしい気持ちになりました。北海道で昨年感じた大変さ、南では全く逆の気候で大変なことになっていたのだと。

 

自然を人間がどうこうできることではありません。その自然が観光資源になっている北海道と沖縄と島々。大変なことだと思います。

でも、この美しい海が変わらないことを心から願うばかりです。

 

サンゴの白化はありますが、熱帯魚は変わらず美しく可愛らしいです。南国の島の空気や食はどれも素晴らしいものです。私自身もまた行きたいと心から思った南の島、石垣島・竹富島でした。

 

ちなみに今年は台風の当たり年かも、という噂。

島唄の「でいごの花が咲き、風を呼び嵐が来た」の歌詞のとおり、でいごの花が沢山咲くと台風が多いのだそう。不思議ですね。

で、今年は石垣島周辺では2月頃(少し早めらしい)にはでいごの花が咲き、3月頃まで沢山咲いていたのだそうです。台風が多いとそれはそれで大変とのことですが、サンゴのことを考えるとホッとする情報でもありました。

 

竹富島は石垣島から高速船で15分くらい。周囲9kmのこじんまりとした島、昔ながらの家々が保存されていてのんびり散策できます。

 

 

 

 

雪の十勝から、南国の沖縄へ

4月18日から一週間ほど、沖縄と離島の旅を満喫しました。

北海道には無い南国の空気とエメラルドグリーンの海、それに白い砂浜!もう一気に沖縄離島の全てに魅了されました。そんな旅のあれこれを思い出しながら・・・。

 

4月18日の出発日、帯広はあいにくの「雪」。4月もたまに積雪はありますがこの日は特に大雪。空港の除雪が追いつかなくて、出発遅延。欠航にならないだけマシだけど、まさかの機内3時間待機。(席で何もできない3時間は辛い)

滑走路の除雪を済ませて離陸直前に機体の除雪をして離陸、という手はずなのですが、降雪が激しくて除雪が追いつかない上、機体が雪にハマって自力で動けなくなり牽引車で引っ張られる始末。

「これから離陸のための機体の除雪をします」というアナウンスの後に滑走路の除雪で待機することを二度繰り返し、三度目の機体除雪でようやく離陸。

 

羽田乗り継ぎで那覇行きは空席が多くてすぐに乗れたけど、北から南の移動も大変(T_T)

那覇市内に着くとすっかり夜。それでも南国のような湿気のある温かい空気。日本は小さいといいながら、雪の十勝から南国気候の沖縄・・・広さを体感です。

 

翌日に那覇から石垣島へフライト1時間、さらに南国の石垣空港へ。もう光も海の色も違って大興奮。前日が大き雪だったことが不思議な感じです。