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ロシア再訪・初夏の旅 5・ロシア伝統菓子・プリャーニク

先のロシア旅4のグム百貨店・ケーキに続き再びお菓子、ロシアの伝統菓子プリャーニクについて。

プリャーニク・英訳でジンジャーブレッド。ロシアのものは、ほぼこのような型押し、ソフトタイプ、アイシングがかなり薄めにかかっていて中にジャムやカラメルが挟まっているのが定番。

 

ロシアのものは、ほぼこのような型押し、ソフトタイプ、アイシングがかなり薄めにかかっていて中にジャムやカラメルが挟まっているのが定番。青と赤のパッケージのは工場メイドだけど恐らくロシアで有名というか一般的なもの。アエロフロートの機内菓子としても使われているもの。丸の透明フィルムで包まれているもので1個・日本円で約200円くらい。

日本にある味噌パン的な存在のような感じでしょうか。味噌が使われている訳ではないのですが、食感が似ていて日持ちすること、昔ながらの素朴なお菓子、という点で似ているなぁ、と。

 

プリャーニクをカットすると、こんな感じ。スパイスはあまり複雑なものはなくて、ジンジャーやシナモン程度な感じ。チェコはアニス他複雑な味わいなのだけどロシアはそこまで至らず?

チェコでペルニークというチェコ版ジンジャーブレッドを研究して、風味の豊かさやアイシングの繊細さに感動して学んで日本で再現していますが、プリャーニク・ロシア版ジンジャーブレッドは繊細なデザインはなくて、プリントされたものや大柄なデザインが多い。手仕事が共産主義で途絶えたのか、元々細か繊細な手仕事がなかったのか。今回の旅の結論としては、ロシアの伝統菓子プリャーニクは、昔ながらの素朴なお菓子的な存在、手仕事・アイシングの細かい技はなく、型押しの伝統タイプが主流ということが分かりました。ちょっと残念な気もするけれど・・・お菓子自体はとても美味しいもの。

スーパーマーケットに売られているプリャーニクは袋に20個くらいの5cmくらいのものが入って100円しないくらい、身近なお菓子です。味は日本の黒糖棒のような感じで、固めの少し甘いパンに砂糖衣がかかっているような・・・そんな感じのもの。

少し凝ったものとして、プリャーニクに固く薄いアイシングをかけてチョコレートを塗ったタイプが。これはチェコにはなかった!発見だけど、不思議な見た目で面白い。

ぱっと見、何か分からない物体。白くて表面がたまごの殻のようにマットな艶感、底にチョコレート。

チェコのような繊細なものは見つからなかったけど、別の面白いタイプを見つけたので、また他にもあるのかもしれない。また次回に色々探したいと思います。

ロシア再訪・初夏の旅 4・グム百貨店のケーキ

6月20日、スズタリからモスクワへ戻ったのは19時頃。クレムリン宮殿のある赤の広場へ。ここの時計が標準時間らしく、年の変わり目に毎年テレビで放送されるのがこの時計とのこと。時計の表示、19時過ぎでこの明るさ。

写真の広場正面がワシリー寺院、右にクレムリン宮殿、左がグム百貨店。グム百貨店わりと広い、3棟あり端から端まで結構歩く!真っ先に食品売り場へ。(国内外、色々な百貨店に行くけど、ファッションや宝飾売場は滅多に行かない…)

 

ロシアのパン、黒パンが多い。大好物、ドイツの黒パンとも少し違う気がします。モラセスを使っているのでしょうか。種類によって風味は違うけど、ほんのり甘くてもっちりズッシリ重くてお腹にたまります。写真のもので1個・日本円で約150〜200円くらい。街中のスーパーだと100円未満で買えますが、それでも安い!

ケーキも種類豊富、いろいろあります。ただ、ヨーロッパ各地のようなケーキと違い、共産主義後の資本主義になって彩り豊かになったので、伝統的なケーキという感じではなく。ケーキのお値段は1個・日本円で300円〜400円くらい。東京価格並み。(スーパーの工場メイドケーキはすごい安いけど)

ロシアの昔ながらのケーキに「カルトーシカ(картошка)」というものあり、意味は「ジャガイモ」。形はジャガイモに似せて、爪っぽいものが必ずついているのは、「芽」に似せたものなのかなぁ・・・と。

 

ジャガイモを使っている訳でななく、中身はスポンジやクッキーを砕いてお酒やクリーム、スパイスなどを加えて固めてココアをまぶしたもの(お店によってレシピは異なる)。素朴だけどお腹にたまるケーキです。

  

ロシアならではのお菓子にハルバ(халва)というものがあり、ヒマワリの種を粉末にして油脂と砂糖などを混ぜて固めたもの。プレーンタイプからフレーバー入り、ナッツ入り、色々。これを食べて思い出したのはベトナムの「バイン・ダウ・サイン」、風味や製法が似ている感じ。他にもロシアのお菓子でトルコのロクムに似ているものもあって、シルクロード付近、アジア圏の食文化が入っている様子。とても興味深いところ。

あと気になっていたメドヴィクという蜂蜜ケーキ。チェコでメドヴニークという名前でチェコ名物的な感じで売られていたケーキ。チェコ人に聞くと、「伝統菓子ではなく30年くらい前から出てきた割と新しいケーキ」「他国からチェコへ持ち込まれ作られるようになった」という話しも。

ロシアのメドヴィク、レストランのデザートについてきたものなのでシンプルタイプだけど。ケーキ屋さんでのメドヴィクを撮り損ねました、キャラメル色の薄いスポンジを何層も重ねて、間にバタークリームを塗ってケーキクラムをまぶしたもの。チェコでも製法や見た目はほぼ同じで。ロシアがルーツなのかな?甘党の方にはオススメのケーキでした。

ロシアのお菓子はヨーロッパ諸国と少し違う雰囲気があり、アジア圏の文化があり興味深いところです。

ロシア再訪・初夏の旅 3

6月20日、ロシア四日目。早朝にサンクトペテルブルクからモスクワへ空路で移動、さらにモスクワから東へ約180kmのウラジーミルという古都へ。モスクワの前に首都にもなったという都市。日本が奈良→京都→東京と首都が変わったのと同じようにロシアも首都が変わり、12世紀にウラジーミル=スズタリ公国の首都として栄えた都市。

大きな街を想像していたけど、のどかな田舎町という雰囲気、丘の上から望む景色。シベリア鉄道が見え、その向こうはシベリアが。

12世紀に建てられたロシア正教のウスペンスキー大聖堂。 この時期は菩提樹が満開、大聖堂の周辺は菩提樹が多く、甘い香り。菩提樹のはちみつが名産なのだとか。

 

この日の宿泊はロッジ。部屋やレストランが可愛らしい。

 

6月21日、ロシア5日目。ウラジーミルからスズタリへ、古都巡り。ウラジーミルから約26km、スズタリは現在は人口1万人ちょっとの待ち、ここに50以上の教会や修道院が。11世紀頃にできた商業の交易地として栄えた街、商人のグループ(民族?)ごとに教会を建てるようになり、たくさんの教会ができたのだとか。

  

木の教会があって意外でちょっと嬉しい。フィンランドにも木の教会があり、どこか似ているところがあるのかも。

  

スズタリにモスクワの美術大学の分校があって、イコン画を修復する高い技術を持っているのだそう。小さな街だけど、もっと調べたら面白い街のような気がする。

 

大聖堂の中、天井まで続くイコン画が壮大。5段に別れていてそれぞれに意味が。

教会近くの出店(ファーマーズマーケットというほどではなく生産者の直売店)が素敵で。ついでに観光用の馬車も。

 

スズタリの後、モスクワへ。クレムリン広場とグム百貨店への続きは4へ。

 

 

ロシア再訪・初夏の旅 2

6月19日、ロシア旅、サンクトペテルブルク 三日目。エカテリーナ宮殿とピョートル大帝の夏の宮殿へ。

エカテリーナ宮殿、第二次大戦の時にドイツ軍の砲弾で被災し今も修復中の部屋があります。被災した当時の様子や修復の様子の写真が宮殿内に展示されていました。庭園には被災したまま廃墟となった建物も。それでも今や世界から観光客が押し寄せる人気の観光地に。宮殿の素晴らしさとは別の、ロシア国民の文化芸術に対する心意気を感じたような気がしました。

 

 

 

 

200年以上前に日本人が初めてエカテリーナ宮殿に通され、謁見したという広間。1782年大黒屋光太夫(1751-1828)が漂流してカムチャツカ半島に漂着、サンクトペテルブルクまで行き日本への帰国を願いエカテリーナ2世に謁見。1991年に映画化され、この広間で実際に撮影されたのだそうです。

エカテリーナ宮殿の庭園、自然豊かな心地よい場所。砲弾を受け廃墟となった建物もひっそりと・・・。 (気に入った場所なので写真も大きめサイズで)

エカテリーナ宮殿を後に、午後はピョートル大帝の夏の宮殿へ。ここは庭園を見学、地形の段差を利用して作られた噴水が有名らしく、庭園のいたるところに噴水が。メインは庭園の向こうにバルト海を見下ろす壮観な眺め。

 

バルト海の青は本当にきれい。サンクトペテルブルクの港町と違う、こちらから見える海は透明感があって。

夏のバルト海。この方角の先にヘルシンキが。海が本当にきれいです。

翌日、四日目はモスクワへ空路で戻り、ウラジーミルという古都へ移動。→3へ。

 

 

ロシア再訪・初夏の旅 1

6月から飛んで今は8月、久々の更新。最近は本業の製菓に加えポテトフラワーの活動が増えて、慌ただしく少々必死な毎日?です。

そんな中、6月17日〜23日にロシアを再訪しました。3月に外務省PR事業に参加した際に観光できなかったこと、伝統菓子のプリャーニク(ロシア版ジンジャーブレッド)を研究したいこと、サンクトペテルブルクへ行きたいことなど色々思い重なり。

6月16日に東京入り、17日の成田発JAL便でモスクワへ。同日にモスクワからサンクトペテルブルクへロシア国内線S7でサンクトペテルブルクへ。夏至が近く高緯度なので到着した22時頃でも明るいです。サンクトペテルブルクはバルト海に面した港町、フィンランドのヘルシンキまで300km、モスクワまで600km、ヘルシンキの方がずっと近く、この時期は街中で夏至祭が行われます。

到着日は空港からすぐのホテルへ、23時でもこの明るさ。

ロシアのホテルって暗そう、と言われるけど綺麗です、今や資本主義の国、物価も東京並みです。ホテルはクラウンプラザなのでロシア資本ではないのですが…。

  

6月18日、サンクトペテルブルク市内を散策、イサク大聖堂へ。近くに緑豊かな公園、花束形の大きな花壇がユニーク。

 

イサク聖堂内。荘厳。

 

 

地盤がゆるい土地(泥炭地?)だったため、教会の地下に木製の骨組みが埋まっているのですって。教会は大理石が大量に使われているから本当にすごい工事だったのだろうなぁ、と感心しきりでした。

 

イサク大聖堂を出て運河沿いを歩いて「血の上の教会」、物騒な名前ですがロシア正教の歴史ある教会。メインの塔が修復中でしたが。教会の近くは露天商が並んでいてマトリョーシカも!ミニオンズ、何だか雰囲気がちょっと違うけど…。

 

午後は念願のエルミタージュ美術館へ! 広いです。とにかく広い…。しかも「あの名画がここに?!」という作品がかなり沢山、ルーヴル美術館だとダヴィンチの作品は混んで見れないくらいだけど、エルミタージュ美術館のダヴィンチの作品は間近で観ることができます。カラヴァッジョやモネ、ピカソを始め、ロダンの未完成の彫刻、他にも本当にたくさんの名作と言われるものが。絶対穴場だと思う。

 

 

当時どれだけの資材をかけて名画・名作を集めたのか想像がつきませんが、本当にすごい美術館です。とても一日では見きれません。

元々、エカテリーナ2世が冬の宮殿として建てた建造物に、自身の美術品を収めるために造ったのがエルミタージュ美術館の始まりなのだとか。建造物自体も見応えあります。

 

広いのでかなり歩きますし、名画名作に感動して無意識にすごい神経使って、エルミタージュ美術館を出るときに一気に脱力、本当に素晴らしい美術館、ロシアの底力を感じるような存在、またゆっくり見にきたいです。