日別アーカイブ: 2019年8月7日

ロシア再訪・初夏の旅 5・ロシア伝統菓子・プリャーニク

先のロシア旅4のグム百貨店・ケーキに続き再びお菓子、ロシアの伝統菓子プリャーニクについて。

プリャーニク・英訳でジンジャーブレッド。ロシアのものは、ほぼこのような型押し、ソフトタイプ、アイシングがかなり薄めにかかっていて中にジャムやカラメルが挟まっているのが定番。

 

ロシアのものは、ほぼこのような型押し、ソフトタイプ、アイシングがかなり薄めにかかっていて中にジャムやカラメルが挟まっているのが定番。青と赤のパッケージのは工場メイドだけど恐らくロシアで有名というか一般的なもの。アエロフロートの機内菓子としても使われているもの。丸の透明フィルムで包まれているもので1個・日本円で約200円くらい。

日本にある味噌パン的な存在のような感じでしょうか。味噌が使われている訳ではないのですが、食感が似ていて日持ちすること、昔ながらの素朴なお菓子、という点で似ているなぁ、と。

 

プリャーニクをカットすると、こんな感じ。スパイスはあまり複雑なものはなくて、ジンジャーやシナモン程度な感じ。チェコはアニス他複雑な味わいなのだけどロシアはそこまで至らず?

チェコでペルニークというチェコ版ジンジャーブレッドを研究して、風味の豊かさやアイシングの繊細さに感動して学んで日本で再現していますが、プリャーニク・ロシア版ジンジャーブレッドは繊細なデザインはなくて、プリントされたものや大柄なデザインが多い。手仕事が共産主義で途絶えたのか、元々細か繊細な手仕事がなかったのか。今回の旅の結論としては、ロシアの伝統菓子プリャーニクは、昔ながらの素朴なお菓子的な存在、手仕事・アイシングの細かい技はなく、型押しの伝統タイプが主流ということが分かりました。ちょっと残念な気もするけれど・・・お菓子自体はとても美味しいもの。

スーパーマーケットに売られているプリャーニクは袋に20個くらいの5cmくらいのものが入って100円しないくらい、身近なお菓子です。味は日本の黒糖棒のような感じで、固めの少し甘いパンに砂糖衣がかかっているような・・・そんな感じのもの。

少し凝ったものとして、プリャーニクに固く薄いアイシングをかけてチョコレートを塗ったタイプが。これはチェコにはなかった!発見だけど、不思議な見た目で面白い。

ぱっと見、何か分からない物体。白くて表面がたまごの殻のようにマットな艶感、底にチョコレート。

チェコのような繊細なものは見つからなかったけど、別の面白いタイプを見つけたので、また他にもあるのかもしれない。また次回に色々探したいと思います。

ロシア再訪・初夏の旅 4・グム百貨店のケーキ

6月20日、スズタリからモスクワへ戻ったのは19時頃。クレムリン宮殿のある赤の広場へ。ここの時計が標準時間らしく、年の変わり目に毎年テレビで放送されるのがこの時計とのこと。時計の表示、19時過ぎでこの明るさ。

写真の広場正面がワシリー寺院、右にクレムリン宮殿、左がグム百貨店。グム百貨店わりと広い、3棟あり端から端まで結構歩く!真っ先に食品売り場へ。(国内外、色々な百貨店に行くけど、ファッションや宝飾売場は滅多に行かない…)

 

ロシアのパン、黒パンが多い。大好物、ドイツの黒パンとも少し違う気がします。モラセスを使っているのでしょうか。種類によって風味は違うけど、ほんのり甘くてもっちりズッシリ重くてお腹にたまります。写真のもので1個・日本円で約150〜200円くらい。街中のスーパーだと100円未満で買えますが、それでも安い!

ケーキも種類豊富、いろいろあります。ただ、ヨーロッパ各地のようなケーキと違い、共産主義後の資本主義になって彩り豊かになったので、伝統的なケーキという感じではなく。ケーキのお値段は1個・日本円で300円〜400円くらい。東京価格並み。(スーパーの工場メイドケーキはすごい安いけど)

ロシアの昔ながらのケーキに「カルトーシカ(картошка)」というものあり、意味は「ジャガイモ」。形はジャガイモに似せて、爪っぽいものが必ずついているのは、「芽」に似せたものなのかなぁ・・・と。

 

ジャガイモを使っている訳でななく、中身はスポンジやクッキーを砕いてお酒やクリーム、スパイスなどを加えて固めてココアをまぶしたもの(お店によってレシピは異なる)。素朴だけどお腹にたまるケーキです。

  

ロシアならではのお菓子にハルバ(халва)というものがあり、ヒマワリの種を粉末にして油脂と砂糖などを混ぜて固めたもの。プレーンタイプからフレーバー入り、ナッツ入り、色々。これを食べて思い出したのはベトナムの「バイン・ダウ・サイン」、風味や製法が似ている感じ。他にもロシアのお菓子でトルコのロクムに似ているものもあって、シルクロード付近、アジア圏の食文化が入っている様子。とても興味深いところ。

あと気になっていたメドヴィクという蜂蜜ケーキ。チェコでメドヴニークという名前でチェコ名物的な感じで売られていたケーキ。チェコ人に聞くと、「伝統菓子ではなく30年くらい前から出てきた割と新しいケーキ」「他国からチェコへ持ち込まれ作られるようになった」という話しも。

ロシアのメドヴィク、レストランのデザートについてきたものなのでシンプルタイプだけど。ケーキ屋さんでのメドヴィクを撮り損ねました、キャラメル色の薄いスポンジを何層も重ねて、間にバタークリームを塗ってケーキクラムをまぶしたもの。チェコでも製法や見た目はほぼ同じで。ロシアがルーツなのかな?甘党の方にはオススメのケーキでした。

ロシアのお菓子はヨーロッパ諸国と少し違う雰囲気があり、アジア圏の文化があり興味深いところです。