月別アーカイブ: 2016年6月

チェコ、チェスキークルムロフ1

5月25日の午後、チェスキークルムロフへ。

ユネスコの世界遺産に登録された美しい小さな田舎街、絵本の一頁のような景色。

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この街が生まれたのは1300年頃。支配者が何度か変わりながら歴史を重ね、戦前はドイツ人が多く住んでいたところが1945年終戦とともに追放され町は廃墟に。その後、町は再建され、1989年のビロード革命を経て美しい姿を取り戻し、1992年にユネスコの世界遺産へ登録される。

 

まずチェスキークルムロフ城へ。

町の中心を流れるバルタヴァ川(モルダウ川)の脇に1300年初頭に建てられたもの。小さな町なのに起伏が激しくて、城門を入ってからがかなりの急坂!

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城壁の中から町が一望できる。

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廃墟だった町をわずかな期間で修復できたのは、全てを元どおりにしたのではなく、壁を塗り描くという手法を選んだからという。石垣や壁の彫刻は本物ではなく壁に描かれたもの。経済的にも良かったというけど相当な面積だと思うので、それを描く根性がスゴイ。

遠目に見ると分からないけど、近くから見ると一目瞭然の「だまし絵」技法。

 

お城の上の方には庭園。綺麗に刈り込まれた迷路のような生垣。果てしなく広大なお庭…。

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昼の町の姿も、夜の姿もどちらも素敵。

チェスキークルムロフに来るなら、一泊して夜景も見て欲しい!と思うくらいイイ色合い。

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宿泊したホテルは、Hotel LUZE。内装も部屋からの景色も素敵なホテルでした。

 

 

 

オーストリアからチェコへ。

5月25日のお昼頃、チェコに近いオーストリアのヴァッハウ渓谷。

ここにユネスコの世界遺産に登録されたメルク修道院がある。1736年に完成した修道院には、中世の貴重な原稿などが収められた図書室もあるのだそう。とりあえず外側と修道院内の教会内部を拝見。

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修道院ということと、外観から質素な造りかと思ったら、教会の内装は豪華絢爛。天井が高くて見上げながら写真を撮りまくってしまった…。

 

メルク修道院から階段を伝って下へ降りると、可愛らしいお土産屋さんが並んでいる。杏が名産らしくて、杏のオレンジ色をしたジャムやリキュールをよく見かけた。

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小さな屋台のケーキ屋さん。ウィーンで4~5ユーロのケーキを見ていたので、2ユーロのケーキ、しかもおおぶりで素朴な感じにそそられて買ってみた。

カーディナルと、ラズベリーとケシのムース。

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「カーディナルシュニッテン」というケーキ、カトリックの象徴色である黄と白を表現したもの、とか、枢機卿の衣の色とか諸説あるけど、ヨーロッパで食べるのは初めて。どうせ大味だろうと思って食べたら、意外に美味しかった!

白のメレンゲもふわっとしてるし、黄色の生地も甘過ぎないし、クリームもほどよい味でふんわり。くどくないので、多いいのに1個食べてしまった。

屋台のケーキ、あなどれない!

 

もうひとつ、興味津々かった練り菓子。

お姉さんがチャーミング。笑顔につられて試食。

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フルーツとナッツ、スパイスを練ったものみたいで、ジンジャー・ベリーなど4種類。

ジンジャーを100g(4ユーロ)買ってみた。体に良さそうな感じ。ナッツ、ドライフルーツ、スパイスが練り固めてある。

 

5月25日の昼食、メルク修道院に隣接したレストラン。

出来たばかりとのことで、木のぬくもりある綺麗な建物。

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クレープを薄く切ったものが入っているコンソメ風味の「フリタッテンズッペ」というオーストリアのスープ。

杏ジュースを飲んてみたら、濃縮のネクタリーのような感じでとにかく甘い!倍の水で割ってちょうどくらい。笑

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魚のムニエルにジャガイモ添え。デザートは名産のアプリコットを焼き込んだケーキ。

 

メルク修道院からチェコへ国境越え。EU内で「シェンゲン条約」を締結している国は国境の検問がなく自由に行き来ができるので、チェックなしでチェコへ!

国境付近にあったドライブイン(たしかオーストリア側)に立ち寄ったら、併設のレストランのケーキが美味しそうで。お腹いっぱいだし、ケーキ大きいし、持っていけないし、ということで写真だけ。

ウィーンのケーキは重たそうなものが多かったけど、ここのはフルーツやゼリーでフレッシュ感あるし、生クリームを使った軽めのものも。ドライブインのケーキショップが意外に良さげ…。

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チェコへの移動の高速道路。脇の風景は「十勝っぽいなー」と思いながら、ようやくチェコのチェスキークルムロフへ!

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絵本の一ページのような素敵な街、チェスキークルムロフ。次は街の中へ!

 

 

 

 

 

オーストリア、ウィーン5

ウィーンからチェコへ、、、の前にウィーンのホテルのこと。

5月24日の夜の宿泊、ウィーン郊外のボゼイ・ホテル。

朝食はビュッフェスタイル。乳製品好きにはたまらない。

ヨーロッパのどのホテルも大抵、数種類のチーズがある。白カビ、青カビ、クリーム濃厚系。ついつい取りすぎる…。

ヨーグルトも豊富。ここのホテル、カットフルーツのカクテルがあるのが嬉しい!

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ハーブやフルーツの水も朝からさわやか。

パンはいまひとつ(?)だったけど、甘いものも充実。ケシの実ペースト入りのロールは、スパイスがきいていた。

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ホテルのロビーには、なぜか日本製の「KAWAI」のピアノが。

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あと、ウィーンで見かけたものをいくつか。

階段の側面に絵が描いてある。遠くから見ると気がつく巨大絵画!

右の写真は、モーツァルトが最後に過ごした部屋のあるところ。1791年12月5日没という看板が建物に掲げてある。

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ケーキショップのウィンドウ。紙皿のメモがいい感じ。

ウィーンの人も猫好きさんが多いらしい。

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旧市街の中にあった紙もののお店。時間あれば再訪してゆっくり見てみたい。

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ウィーンにあるピノキオのおもちゃ屋さん。ご夫婦で写真を撮っている姿がかわいい。

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伝統的な街並みのウィーン旧市街、老舗カフェもある中でスターバックスが。

その前を馬車が走る様子が何だか印象的で、ついパチリ。

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ウィーン5で脱線。。次こそチェコへ!

 

 

オーストリア、ウィーン4

ウィーン滞在は5月24日〜25日。

初日の最初にホテル・ザッハーで本家本元のザッハトルテを入手。

旅の最初に寄ったので、写真を撮ることをすっかり忘れておりました、商品だけ後から撮ったのですが。

一番小さいサイズのワッパ入りの丸いザッハトルテと、正方形の小分けサイズのもの。6個入りだとかなり重量がある。四角の6個入りで23.90ユーロ。

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小分けサイズを、すぐ食べる自分用に1個。4.50ユーロ。

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ホテル・ザッハーが最初にザッハトルテを販売して一躍有名なお菓子にした本家本元。今も伝統の製法を守り続けているのだとか。

デメル本店のと同じような感じですが、上にのせるチョコレートの違いとか、ホテル・ザッハーの四角い小分けのはスポンジの間にチョコレートが挟まっていて、それぞれの個性が感じられる。

 

25日の午前、シェーンブルン宮殿へ。

ハプスブルグ家、マリア・テレジアが統治していた宮殿。

建物の色は、黄金にしたいけど財政状況を考えて黄金に近い色の黄色にしたということで「マリア・テレジア・イエロー」と呼ばれている。

入り口付近は、庭園を巡る観光用の二頭立馬車が。

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この宮殿に、神童モーツァルトが6歳の時に招かれ演奏したそう。また宮殿内で転んだモーツァルトを、滞在中だったマリー・アントワネットが助け起こし、モーツァルトがプロポーズしたという伝説も…。

 

宮殿の中は写真撮影禁止なのですが、納得したことがある。

当初は国で管理していたシェーンブルン宮殿を、民間で管理することになり赤字でなくしっかりした運営が必要ということで「入場料を倍に」「宮殿内の照明を全てLEDに」したのだそう。

現在の入場料は18.50ユーロ。(見学できる範囲により価格が変わります)運営のために必要なことなら有りだと思う。また、マリア・テレジアが使用していた当時のままの部屋や、ナポレオンがウィーンを占領した時に寝室に使っていた部屋も観ることができる。

 

照明をLEDに変えるとき、「温かみのある、やわらかい灯りになるのか」という心配もあったそうだけど、全く問題なし。(というか前を知らないけど…)温かみのある灯りで、シャンデリアのガラスも美しさに映えていた。

シャンデリアなどの照明器具は、「スワロフスキー(1895年にオーストリアで創業)」が全面協力したのだそう。無償で、と聞いたけど、それが本当なら凄いし素晴らしい!

 

シェーンブルン宮殿は広大すぎて、全部まわると一日かかりそうなくらい。

バラが満開の時期、曇ってたけど涼しくて過ごしやすかった。

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広大な庭園では、5月末にウィーンフィルハーモニーの演奏会があるのだそう。無償で市民が聴けるのですって。「ニューイヤーコンサートなんてTVでしか見れないけど、この演奏会は野外で開放的でしかも無料、素敵でしょ!」と地元の方。

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学校の授業で歴史に触れることが多くて、音楽も生で聴き、本物を感じる機会が多いウィーン。やっぱり羨ましい。

でも、やはりスマホの普及で、本を読まない子供が増えていると聞いた。出版業界が大変なのは日本だけではないらしい。便利なスマホで失うもの…ちょっと考えさせられる。

 

25日のお昼過ぎにウィーンを後にしてチェコへ!

 

 

オーストリア、ウィーン3

デメルは、日本ではチョコレートメインのお菓子屋さんだと思っていた。

クッキーや、ドイツ風のケーキも見かけるな〜くらいしか思っていなくて。

いざウィーンの本店へ。

賑やかな通りに面していて、オープンテラスのカフェが。

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店内にはカフェ待ちの人と、レジ待ちの人でかなり混雑…。

入ったすぐのところには、メインのザッハトルテが様々なサイズで山積みに。その奥のスペースにはチョコレート然り、クッキーやジャム、すみれの砂糖漬け、薄いパイの焼き菓子、キャンディ…驚くほど沢山の種類のお菓子!

しかも、どのパッケージも素敵。(慌てて撮ったらピンボケ!)

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とりあえず色々買ってみた。

ザッハトルテ、クッキー、すみれの砂糖漬け、ジャム、生ケーキを数個。

 

まずザッハトルテ。4号の小さいものだけど木箱入り、丁寧な包装はさすが。

1個(4号)、16.50ユーロ。

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中身は、やはり乾燥めの密度高いチョコレートのスポンジ生地に、杏ジャムが塗ってあって、その外側をチョコアイシング(というより、ココアアイシングというのか、砂糖のシャリシャリ感が出るほどの甘くて重いコーティグ)がかけてある。2週間くらい日持ちするのはいいんだけど…やはり甘すぎて食べにくい。。

 

すみれの砂糖漬け。直径10cmほどの小さな箱だけど、凝った仕様でとても素敵。アンティーク好きにはたまらない色合いとデザイン。

1個、18ユーロ。やはり作りのに手間がかかるのでしょうね。

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かわいいし、ケーキのトッピングにも良いのだけど、やっぱりお味が……笑

 

そしてクッキー。180g入りで18.30ユーロ。

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老舗、王室御用達のお菓子屋さん、そのクッキーとしては妥当な価格かなとも思うのですが、紙の容器に透明フィルム。せめて紙の箱入りだと嬉しいのだけど。。

中身は、右からチョコレートをサンドしたクッキー、口溶けの良いのポルボロンのようなクッキー、チョコレートのミニケーキ、マジパンで作ったサクランボ、フロランタンのようなキャラメルとナッツのクッキー。どれも重くて、数個で満足できるような感じ。

日本まで運ぼうと思ったけど、壊れやすいので挫折。数日かけてホテルで完食!

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日本のお店でケーキも見かけたけど、チョコレートの小ぶりのものが多かった気が。

本店ではおおぶりのカットケーキが主流。3つ購入。どれも1個4.5ユーロ。

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チョコレートケーキは、生チョコを食べているような濃厚めのもの。でもザッハトルテより軽い生地で美味しい。

バタークリームのケーキは、上面の模様がきれいで買ったけど、バタークリームがイマイチ合わなくて、くどかった…。

最後のガトーバスクのような…クッキー生地に三層のフィリング入りのケーキ。重量感がすごい。上から、りんごとシナモン、中間がスパイス入りの生地、下がケシの実のペースト入り生地。一週間くらいかけて食べれそうなおおぶりサイズ。

日本では価格に見合わないのか、この手のケーキは見かけないから、本店ならではの味? 他にも10種類くらいあったけど、日本のショートケーキや軽いクリームをのせたものはなくて、どれもずっしり重め。クリーム系かなと思っても、生クリームではなくカスタードクリームをどっさり…という印象。気候風土なのか、お国柄なのか、生ケーキの違いが面白い。

 

最後にジャム。106g入りで5.5ユーロ。パッケージが素敵なのでお土産に数個。

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ジャムのラベルシールってコート紙が多いけど、マットな紙にアンティークな色調、金の箔押しというコダワリはさすが。小さな瓶だけど、こういうラベルが貼ってあるだけでグンと高級感が増してくる。裏面の表示ラベルの色もくすんだ朱色と緑色のインク。微妙な色合い。墨一色が多い中で、このラベルに惚れぼれ。

 

王室御用達の老舗菓子店のプライドも感じつつ、観光客でごったがえしているお店を地元の人々にはどう映っているのだろう。私も観光・物見湯山の一人だけど…。スロウであってほしい場所であっても人気が出ると人が押し寄せる。仕方ないけど、どうしたら良い場所をキープできるのだろう…そんなこともふと思ってしまった。

何はともあれ、デメル本店、楽しみました!